全国シカ柵センサス
どんな研究?
増えすぎたシカによる生態系被害と、柵の保全効果を明らかにするため、全国100カ所の柵の内と外を比較調査!
- 全国でシカが急増し、地面の植物が食べつくされている
- 対策として、シカが入れない柵の設置が各地で進んでいる
- 柵がどれだけ自然を守れたのかは、まだわかっていない
柵は各地に立っていますが、効果の測り方はばらばらで、地域どうしを比べられません。何が効いて何が足りないのかも見えないままです。効果を知るには、全国の柵を同じやり方で比べる必要があります。
- 柵の内側と外側に十字のラインを引き、5地点で植物と土を採る
- 研究者がDNAで植物と微生物の種類を調べ、土の性質も分析する
- 全国の結果を地図にまとめて見えるようにする
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日本ではシカの数が全国的に急増し、現在も多い状態が続いています。シカが地面の植物を食べることで、多くの場所で貴重な植物が消え、自然環境が損なわれています。その対策として、シカが入れない柵(防鹿柵[ぼうろくさく])の設置が進んでいます。一方で、柵による保全の実態—実際どの程度の被害から自然を守れたのか—は、よく分かっていません。
そこで本プロジェクトでは、日本全国の柵の内側と外側で、「生きものの豊かさ(生物多様性)」と「土が炭素を蓄える機能(土壌の炭素貯留機能)」がどのように異なるかを評価します。
具体的には、生きものの豊かさとして、植物の種類や量、昆虫、目に見えない菌類や細菌の集まり(微生物相)を調べます。土が炭素を蓄える量については、土の表面に蓄えられた有機物の量や、微生物の活動の活発さ(呼吸活性)を評価します。
本プロジェクトでは、参加者に調査道具一式をお送りし、土壌サンプルの採取や植生調査等を行って頂きます。採取したサンプルや調査結果は、プロジェクトメンバーで分析します。
そして、調査して頂いた生態系が現在どのような状況か、また柵の設置によってどの程度の保全効果が得られたのかをご報告します。さらに、他の参加者の調査結果も交え、全国の調査地点でどのような結果が見られたのかをマップなどを用いて可視化します。

参加して得られること
柵の内と外を比べ、その森が今どんな状態かを報告します。
約100カ所の中で、自分の柵にどれくらいの保全効果があるかがわかります。
あなたの調査地の数値がエクセル等で届きます。報告書などへの利用も自由です。
あなたの1カ所が研究にどう貢献する?
柵の効果は、場所によって違うと考えられています。全国の点が増えるほど、どんな条件で柵が効くのかがはっきりし、次の対策に活かせます。
参加の流れ
調査する場所を決める

柵の内側と外側に、十字のラインを置きます。
キットで調べて、採る

植物の種類と量を調べ、葉と土を採ります。
調査地点の情報を登録する

場所・日付・柵の管理状況をフォームに入力。
サンプルを研究者へ送る

キットごと返送。あとは研究者が分析します。
調査は、柵の管理者の許可を得たうえで行ってください。危険な斜面や立入が禁止された場所では調査しないでください。訪花昆虫のカウントとシカの撮影は、希望する方だけのオプションです。植物の調査は、写真をとるだけの段階から種類を見分ける段階まで選べます。
参加する前に
調査場所への交通費はご負担ください。
自治体・学校・企業・自治会・地域の活動グループなどを想定しています。個人での参加は、事務局が調査地とのマッチングを検討します。
説明会はオンライン。現地調査は日本国内でできる方に限ります。
調査道具が一式届きます。シカを撮るカメラは、希望する方にお貸しします。
全国100カ所を目標に、各地のシカ柵を集めています。
スケジュール
- 2026年2月26日(木)募集開始
- 2026年4月26日(日)オンライン説明会録画は参加サイトで公開中
- 2026年7月17日(金)募集終了
- 2026年8月上旬サンプリングキット発送
- 2026年8月中旬〜11月下旬調査実施・サンプル発送
- 2027年研究者によるデータ解析
- 2028年以降結果報告会オンライン開催予定
プロジェクト主催者

リード・パートナー(研究者)
- 九州大学
- 京都大学
- 東京大学
シカによる被害や対策の効果を全国規模で「見える化」し、より広域で効率的なシカ対策を強力に推し進めていきたい。また、各地でシカ問題に取り組む方々が情報交換できるきっかけを作り、次なる一手へ向けた力強いネットワークを構築したい。

