COIAS

COIAS

まだ誰も見つけていない小さな天体をみんなで見つけよう。

COIAS開発チームの研究

株式会社会津ラボ

協力プロジェクト

プロジェクト概要

宇宙に潜む小さな天体を、あなたの目で見つけよう。

COIAS(コイアス)は、すばる望遠鏡の膨大な観測データを活用し、未発見の小さな天体を探索することを目的としたシチズンサイエンスプロジェクトです。ハワイ・マウナケア山頂に設置された国立天文台すばる望遠鏡は、8.2mの巨大主鏡と8億7000万画素のカメラを備え、太陽系の暗く小さな天体を高精度にとらえることができます。しかし膨大なデータに埋もれた天体を探す作業は手間がかかり、多くが未解析のまま残されてきました。COIASは、市民が直接データを解析することで太陽系の小さな天体の発見に参加できる仕組みです。

COIASの目的は大きく4つあります。①数百メートル規模の小惑星の軌道分布を明らかにし、太陽系科学の基盤となるデータを整えること。言うならば「太陽系の地図作り」。②地球接近天体(NEO)を捉え、惑星防衛に貢献すること。③太陽系外縁天体や彗星、未知の恒星間天体や第9惑星候補などの発見。④そして誰もが研究者と同じ基準で観測報告を行える「市民天文学」の実践です。

COIASを通じて約25万個の新天体候補が報告され、その中から7000個以上が新天体と確認され仮符号番号が与えられました。特に2024年の太陽系外縁天体発見数は世界一となっています。COIASでの成果は、国際機関MPC(Minor Planet Center)に報告され、正式な学術データとして活用されています。皆さんの発見が宇宙の理解を深め、未来の太陽系像を描く力となります。あなたもCOIASで、小さな天体を探索する挑戦に加わってみませんか?

フィールド・パートナー(市民)のミッション

移動する天体を見つけて報告しよう!

COIASはブラウザ上で動作するウェブアプリです。無料アカウントを作成し、案内に従って探索画面にアクセスします。特別な知識やソフトは不要です。

同じ夜に時間をずらして撮影された複数の画像を「パラパラ漫画」のように連続表示させ、恒星や銀河と異なり動いて見える「移動天体」を見つけます。

アプリが自動検出した候補にはノイズも含まれています。その中から本物の天体を選択し、必要に応じて暗い天体を手動で囲むだけで、位置や光度を自動測定し、国際機関MPCに送るレポートを作成できます。

レポート作成時に自分の名前を入力すると、その天体の測定者として記録されます。報告が正式に天体と認められた場合、発見の功績が残り、将来の命名にもつながります。

全ての人が対象

オンラインで行います。

参加費なし

オンラインで行うため、通信費のみご負担いただきます。

参加方法

無料アカウントを作成し、案内に従って探索画面にアクセス

よくある質問

専門的な知識が無くてもできますか?

専門知識がなくてもご利用いただけます。COIASでは、専門知識が必要な部分の操作を自動化することで、一般の市民・学生の方が未発見天体を探索できるようになっています。

推奨利用環境を教えてください。

COIASの説明用Webサイト(このページを含む、ログイン不要の部分)は、パソコン、タブレットなどのブラウザから閲覧可能です(環境により、多少体裁が崩れる可能性があります)。ログインが必要なウェブアプリケーション本体では、画像に写る細かい天体を見ながら作業していただくため、スマートフォンではなくパソコンで画面サイズを大きくしてご利用ください。画面の小さい環境ですと、表示が崩れるなどして正常にご利用いただけません。開発チームでは、OS:Windows10、Windows11及びmacOS、Webブラウザ: GoogleChrome最新版の環境で動作確認をしております。

COIASを利用して得られた天体の情報はどのように利用されますか?

まず、未発見の天体などに関するレポートは、小惑星など太陽系小天体の軌道情報を管理している国際的な機関MPC(Minor Planet Center)にて管理され、仮符号の付与や軌道の確定に利用されます(詳しくは、小惑星を発見するには?をご覧ください)。また、これまであまり見つかってこなかった小さな小惑星の位置に関する情報は、太陽系科学の基礎データとして重要な成果になることが期待されています。

COAISで利用している画像データは何ですか?

ハワイにある天文台「すばる望遠鏡」に搭載された高性能カメラ「ハイパー・シュプリーム・カム(HSC)」によって撮影されたデータです。HSCを使った大規模な観測プロジェクト「すばる戦略枠プログラム(SSP)」によって全世界に公開された画像を使用しています。SSPの画像は、国立天文台が運営する市民天文学プロジェクトGalaxy Cruiseでも用いられています。