第48回日本分子生物学会年会 マッチングイベント「このゆび、とーまれっ」出展報告
2025年12月3-5日に開催された第48回日本分子生物学会年会の12月4日開催マッチングイベント「このゆび、とーまれっ」において、CoLabFieldはブース「シチズンサイエンスに挑戦したい人、この指とまれ!」を出展しました。
当日は、石川まるみ(CoLabField運営)と青木裕一先生(東北大学)がオーガナイザーとして参加し、研究者や学生の皆さまと「市民とともに研究を進める」という新しい研究のかたちについて意見交換を行いました。

ブースでは、来場者に「シチズンサイエンスを知っているか」「プロジェクトをやってみたいか」「気になる点は何か」等を尋ねる簡易アンケートを実施しました。
結果として、多くの参加者がシチズンサイエンスに関心を持ち、特に“プロジェクトをやってみたい”という前向きな声が多数寄せられました。一方で、「やり方がわからない」「個人情報の扱い」など、参加へのハードルとなるポイントも改めて浮き彫りになり、今後のCoLabFieldの設計にも大きな示唆を与えてくれる結果となりました。
さらに今回は、日本を代表するシチズンサイエンスプロジェクト「地球冷却微生物を探せ(dSOIL)」のリード研究者である東北大学青木裕一先生が、実際の市民協働研究の取り組みや成果について紹介してくださいました。会場では、市民との協働が研究の幅をどのように広げるのか、また研究者にとってどのような価値があるのかについて、活発な議論が生まれました。

ブースには、大学の研究者・大学院生に加え、企業研究者の方々も立ち寄ってくださり、
「自分の研究でシチズンサイエンスプロジェクトを立ち上げるには何が必要か」
「開発中の技術をCoLabFieldに応用できないか」
といった実践的で熱量の高い議論が次々と生まれました。
今回の出展を通じ、分子生物学分野においてもシチズンサイエンスの関心が広がりつつあることを確認できました。今後も、研究者・市民・企業・教育者が協働できる場づくりを推進し、日本のシチズンサイエンス文化の発展に寄与してまいります。
分子生物学会とは
日本分子生物学会(MBSJ)は1978年に設立され、現在1万数千名の会員を擁する国内最大級の分子/生命科学の学術団体です。年に一度開かれる年会では、数千件の研究発表や多数のワークショップが行われ、最新の成果と多分野の交流が促されます。今回の第48回日本分子生物学会年会では、新たに“新しい出会い”をテーマにした交流イベント、このゆび、とーまれっが企画され、約8,000名を超える参加者が集まる年会ならではの、多様なバックグラウンドの出会いが期待されました。
