Drawing from the Crowd
チューリッヒ大学 × 立命館大学アート・リサーチセンター
浮世絵に隠された「視界」を、再発見する。
このプロジェクトに参加するオンラインで参加できます。1作品あたり15〜30分、事前の知識はいりません。
どんな研究?
浮世絵の風景と現代の地形を照合し絵師の視点を解明する市民参加型研究プロジェクト
- 江戸時代の絵師が、日本の名所をどう見せようとしたか
- 実際の地形をうつした部分と、演出で加えた部分が混ざっている
- どこまでが本物の眺めなのかは、まだ整理されていない
版画には、実在の地形と絵師の演出が入りまじっています。1枚を見ただけでは、どちらなのか判断できません。見分けるには、たくさんの版画を実際の地形と重ねて確かめる必要があります。
- Smapshotという道具で、版画の風景が見える場所を3D地形上でさがす
- 版画と現代の地形を重ね、実際の地形か演出かを見分けて記録する
- 場所を特定できなかった記録も、想像の風景を見つける手がかりになる
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「Drawing from the Crowd(集合知を描く)」は、江戸時代の浮世絵版画に描かれた風景を、市民の力で読み解く市民参加型研究プロジェクトです。2025年10月にプラットフォームを公開し、現在世界中から参加者を募集しています。
「視界」とは、江戸時代の絵師が実際の地形に芸術的な演出を加え、鑑賞者をどのような視点に置いて風景を体験させようとしたかという「設計された眺め」を指します。
絵師たちはどのように日本の名所を体験させようとしたのか——これが本プロジェクトの核心にある問いです。スイスのHEIG-VD/EPFLが開発したクラウドソーシング・ジオリファレンスツール「Smapshot」を基盤に、版画と現代の3D地形データを照らし合わせます。版画のどの要素が実際の地形を反映し、どの要素が芸術的な表現技法に由来するのかを見分けることで、近世日本の視覚文化における空間表現の理解に挑みます。
参加に事前知識は不要で、1作品あたり15〜30分程度で完了します。版画を選び、その景色が見える場所を探し、3Dツールで現代の地形と重ねるだけ。うまく位置を特定できなかった場合も、想像上の風景や芸術的演出を含む版画を特定する貴重なデータになります。
本プロジェクトは、チューリッヒ大学東洋美術史講座のサンチ・ステファニー博士が研究代表者を務め、日本財団ソーシャル・イノベーター・コラボレーション(NSIC)およびチューリッヒ大学大学院キャンパス キャリア・グラントの助成を受けて運営しています。私たちの目標は、シチズンサイエンスを通じて皆さんと一緒に日本の文化遺産への理解を深めるとともに、浮世絵がどのように空間を表現し、鑑賞者を風景体験へと導いたかを解明する方法論を確立することです。
江戸時代の版画に触れ、当時の名所を3D地形データと照合することで、一緒に描き方の謎を解き明かしましょう。専門知識は不要、あなたの好奇心と丁寧な観察が「新しいものの見方」を再発見する力になります。

参加して得られること
送信した結果を研究者が確認し、1〜2週間で返ってきます。
版画の視点を3D地形の上に再現し、同じ景色を確かめられます。
場所を特定できなかった作品も、演出を含む版画として研究に使われます。
あなたの1作品が研究にどう貢献する?
1枚ずつの照合が積み重なることで、どの版画が実際の地形にもとづき、どれが想像なのかという地図ができていきます。
参加の流れ
版画を選ぶ

コレクションから、地形が描かれた作品をえらびます。
景色が見える場所をさがす

山の稜線や海岸線を手がかりに、3D地形の上でさがします。
版画と地形を重ねる

実際の地形か、絵師の演出かを見分けて記録します。
結果を送る

研究者が確認し、フィードバックを返します。
事前の知識はいりません。1作品あたり15〜30分ほどで終わり、自分のペースで進められます。場所を特定できなくても、それ自体が研究に使えるデータになります。
参加する前に
オンラインで行うため、通信費のみご負担ください。
浮世絵や地理の知識はいりません。好奇心と丁寧な観察があれば十分です。
世界中どこからでも参加できます。
何作品でも、自分のペースで取り組めます。
Smapshotのプラットフォームに登録すると、すぐに始められます。
スケジュール
- 2025年10月プラットフォーム公開
- 2025年12月市民科学者の募集開始
- 随時受付中参加登録
- 随時照合の作業1作品15〜30分・自分のペースで
- 送信後1〜2週間研究者による確認とフィードバック
プロジェクト主催者
リード・パートナー(研究者)
チューリッヒ大学 美術史学科 東洋美術史講座 ↗過去の風景には多層的な意味があり、画像は人々がどのように世界を見て体験してきたかを知る歴史的資料となり得ることを示したい。浮世絵や日本美術史の知識を国内外に広め、環境がどのように変化してきたかを理解し、場所にまつわる人々の記憶を記録したい。
サポート・パートナー
Smapshot Lab(HEIG-VD / EPFL)↗ジオリファレンス技術を様式化された芸術作品にも応用できることを実証し、プラットフォームの新たな活用領域を開拓する。
サポート・パートナー
立命館大学アート・リサーチセンター ↗浮世絵コレクションを活用した市民参加型研究を通じて、日本文化資源の国際的認知度向上とデジタル人文学の新手法開発に貢献する。
授業などで紹介する方へ
資料は、授業等でプロジェクトを紹介するためにご使用ください。
資料の配布・複製・転売はご遠慮ください。
