【PJ活動報告】「みんなでミクロクエスト」キックオフイベントを開催しました!

2025年8月2日、オンラインで「みんなでミクロクエスト(通称:みんクエ)」のキックオフイベントを開催しました。このプロジェクトは、シチズンサイエンス・プラットフォーム「CoLabField(コラフィー)」とオンライン研究スクール「NEST LAB.」による市民参加型の研究活動で、身近な場所からサンプルを採取・培養し、DNA解析に基づいてその同定を行います。小学生から大人まで幅広い年齢層の参加者が集まり、楽しくも本格的な研究の第一歩を踏み出しました。

イベント前半では、CoLabField運営でもあり、みんクエのリード・パートナー(リドパ)でもある澄本慎平(すみもん博士)が登壇し、シチズンサイエンスの理念や、研究対象である光合成微生物・シアノバクテリアについて紹介しました。シアノバクテリアが、約25億年前に地球の酸素環境を一変させた存在であり、現在でも岩や壁、土壌など過酷な環境で生態系をつくる重要な生き物であること、さらに農業、化粧品、バイオ素材など様々な分野での活用が期待されていることが語られました。

後半では、CoLabField運営の石川(まるみん博士)が、採取方法や観察時のポイントを解説。「どこで採取してみたい?」という問いかけに対して、参加者からは「近くの公園の木」「テトラポット」など多様なアイデアが出され、子どもから大人まで自由な発想が飛び交いました。また、「どんなシアノバクテリアが見つかったらうれしい?」という質問には、「人の病気を治せるシアノバクテリア」「地球温暖化対策ができるシアノバクテリア」など、本プロジェクトへの期待が込められた意見が多く寄せられました。

みんクエは、コラフィーのモデルプロジェクトとしても位置づけられています。参加者の体験や声は、今後のコラフィーにおける参加しやすい仕組みや環境づくり、参加プロセスに関する調査研究にも活かされていく予定です。

今後、参加者それぞれが実際に身の回りからサンプルを採取し、観察・記録・共有を通じて研究に貢献していきます。みんクエでは、研究の専門性と市民の好奇心が出会う場として、誰もが新しい発見の当事者になれるシチズンサイエンスの実践を目指します。